2019-04-05から1日間の記事一覧

「科学者の社会的責任」について (5)

では この 優れた 哲学者は、原水爆の 出現という まったく 新しい 事態に どのような 見解を 示したのか。 K・ヤスペルス「原爆と人類の将来」(『世界』1958年 5月号掲載) 粟田賢三「現代の課題」(1963年) から 引用 (粟田賢三『マルクス主義における自由と…

「科学者の社会的責任」について (4)

次に、ラッセルと 同じく 知識人であり 哲学者である ヤスペルスの 戦争責任について、真下信一は どう 評価したかを 見てみます。 真下信一『思想の現代的条件』(岩波新書 1972年) から 「ハイデガーの思想はいかなる意味においても理性の哲学ではないが、…

「科学者の社会的責任」について (3)

ここでは 武谷三男『科学者の社会的責任〜核兵器に関して』(1982年) から バートランド・ラッセルについて 見ていきます。 バートランド・ラッセル「人類の将来」(1950年) から 「私は、力が、あるいは力の脅威が、必要だと確信する。私は力の脅威だけで十分…

「科学者の社会的責任」について (2)

第3部 第4章「唐木順三と武谷三男の論争」1.「現代科学技術の倫理的批判と超越性」 現代世界では個人の自由が尊重されているようだが、実際には国家と経済組織の利益が優先されて、そのために個人の自由が大いに制限される傾向と裏腹である。とりわけ格差に…

「科学者の社会的責任」について (1)

島薗進さんの 新刊、唐木・武谷論争についても 書かれてるんですね。唐木順三『「科学者の社会的責任」についての覚え書』(1980年)武谷三男『科学者の社会的責任・核兵器に関して』(1982年) — seki_yo (@seki_yo) March 4, 2019 島薗進著『原発と放射線被ば…