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田中克彦著 『エスペラント
エスペラント―異端の言語 (岩波新書)
この本は Esperanto の 入門書では ない。 それは、

ナショナリズムの 問題の 一つに 国語の 問題が ある。 この問題は ... 国際語としての エスペラントの 確立との 関連に おいてのみ 解決される、と いうことが (東ヨーロッパでの 経験から) わかるだろう。

現在の 日本においても、日本の 国語の 問題には 国際的に エスペラントの 確立を いそぐことに よってのみ 促進される、と 主張することは、第一に、はっきりした 主張で あるために、敵を つくりやすい。

誤解され、国語、いな 民族に 対する 愛情を うたがわれ、国語など はやく 廃止して エスペラントに しようと している などと 非難されることも あろう。

しかし、それらの 危険を 覚悟しなければ 理論的根拠に もとづく 解決に 到達することは できない。

それらの 危険を 覚悟して、国語の 確立は 国際語の 確立から、と 主張せねば ならない。

言語論として、国際語は かならずしも エスペラントに かぎらぬとも 考えられ、いくつかの 国際語の それぞれの 主張が あるが、歴史的根拠を もって 現在、現実の 国際的な 運動として 成長しているのは エスペラントしか ないのである。

羽仁五郎

こうした 主張に 言語学の 側から 答えた 書物だ、と いえます。 今のところは 「唯一の」 だけど ...