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[国会事故調 記者会見] (7月 5日)
田中三彦委員の 質疑応答、

その前に 先ほど 野村主査からの 説明の 中で 一点、SRV (逃がし安全弁) の 問題について。 SRV が 破壊しているとか 地震で やられたとか いうことでは ない、SRV そのものの 故障では ないと いうことです。 SRV が 特定の 圧力まで 上がって 作動した 形跡が ないと いうことを いっている。

理由は どこかの 配管が 損傷し 圧力を 抑制している 可能性が ある。 その 説明は 239ページの 「1号機の SR弁は 作動したか」 に 詳しく 説明していますので ご覧いただければと 思います。

ポイントは 作動音が まったく していない。 他の 原発と 比較して、MARK I型の 圧力抑制室の 特性じゃないかと 思いましたが、SRV が 作動するとき 抑制室の ところで かなり 振動音が している。 2号機、3号機では 運転員の 方が はっきり それを 証言しています、ドーンドーンと 地震のような 響きが すると。

おなじ MARK I型ですが、女川でも それを 聞いていると いう アンケートが ございます。

1号機では 電源喪失の 後、真っ暗な 中で まったく 音も しない 状態で 何も 聞こえなかったと いうことが ありました。 そのことが 非常に 奇異に みえると いうことで、だからと いって 断言は できませんが、これは 何らかの 説明が 必要であると、そういうことを いっています。


IC (アイソレーションコンデンサー) の 問題なんですが、関連して 重要な ことを 一つ いい忘れて いましたので いわせて いただきたい。

東京電力は 1時間の 変化率 55°C で 止めた、運転員が 判断したと、この 1年 一貫して いい続けています。 それに 関して 実際に IC を 止めた 運転員に くり返し 話を 聞いています。 ここでは プライバシーの 問題から すべて 運転員さんと いわせて いただきますが、運転員さん 3人で IC の 操作を 止めています。

IC が 起動して 最初に これを 止めたいと いった 方は はっきり 漏洩という 言葉を 使っています、漏洩が 気になる、圧力の 下がりが 非常に 早いと。 漏洩が 他でも 起きていないかを 気にして 別の 運転員の 方に、一回 止めたいと 申し出ます。

その 人が、圧力を 手中に したいと いうことで、また 別の 人が それなら 止めましょうと IC の 3A、3B弁を 止める、そういう 3人の チームワークで やっています。

55°C/h で 温度変化させ 下げることは 運転員としての イロハです。 ですから 気にして なかったとは いえないが、中央制御室で 今、温度変化率が どうか などと いう 数値が でてくる わけじゃ ない、どうなって いるか わからない。

そういう ことで 止めてるのでは ないと はっきり おっしゃっています。 1回 止めて 圧力の 降下が 止まるのだったら、とりあえず IC系の 他の ところも 漏れが ない、それを 確認したかったと いうことです。

55°C/h と いうものが 手順書に のっとっている、MSIV、主蒸気隔離弁が 止まったときの 事象ベースの 手順書に 従っていると いうことを いっていますが、真っ暗な 中では、マニュアルを 見ながらは、(それは) ないと いうことです。

55°C/h の 規程は もちろん でてきます。 主蒸気隔離弁が 作動して すぐ、原子炉圧力容器の 圧力を コントロールし、時間が たって、いよいよ 冷温停止に 向けての 最後の 段階で 55°C/h に 注意しなさいと。 何時間もの 差が あります。 その 何時間か 後の 55°C/h の 規程を、いかにも 直後の 規定値のように して 書いていて、運転員は パネル表示を 見ながら 止めたように いっているが、事実は そういうことでは ない。

この 55°C/h という 記述を そうとう 意識して 一貫して 主張した 理由は、運転員が 漏洩を 気にしていたと いう 事実、IC を 止めた 動機が それだという 問題が 浮上しないようにと。 それは よろしくないと いうことを 書かせていただいてます。


ご質問ですが、IC に 関しては 畑村レポートでは 運転員の 方の 責任を 問うような 発言が 出ています。

私たちは ずっと 話を 聞いてきて、津波が 来るまでは 最善の 判断を していたと 思います。 津波の 来た 後、止めたままで ブラックアウト してしまう わけです、その後 どうなって いくかと いう 問題です。

畑村レポートは バッテリが 切れる、直流電源が 切れると、漏洩検出器というのが あるのですが、IC系の 4つの バルブが 自動的に 全部 閉じると いっています。 私たちは それは ないと いうことを そこに 書かしていただいています。

内側の バルブは 交流で 動き、外側の バルブは 直流で 動くように なっています。 畑村レポートでは 直流の 電源が 切れると 内側の バルブが 閉まる、それを フェイルセーフだと いっている。 そうでは なく、内側の バルブは 交流であり、直流が 切れたときに 交流が 生きているはずが ないと われわれは みています。

なぜかと いうと、非常用ディーゼルで 得られた 電圧は 通称、メタクラと いわれる 電源盤に 入れ、その後 パワーセンターという もう一つの 配電盤に 入れて、インバータを 通し バッテリに 充電します。 そして その バッテリで バルブを 動かすという やり方を しています。

その 手順を 考えていくと、直流電源が 先に なくなって 後に 交流が 生きているという ストーリーは 考えられない。 非常用電源が 何らかの 理由で やられたときに どうして 直流が 切れたからといって 内側の バルブが 閉まるのか、開きっぱなしでは なかったのか。

今回、東京電力の 採集報告の 中で IC に 対する ストーリーを 変えてきました。

私たちが 最初から 検討していたのは、水位が 早く 落ちたために 開いたままの 内側の 弁から 水素が IC の 中に 入ってしまう。 それが 夕方に 起きただろうと みています。

IC というのは 蒸気を 水に 変えて その 水の 重さで 自然循環するように しているのですが、水素が 入ってくると 軽すぎて 動かなくなる、循環が できなくなる。 IC が そういう 状態で 完全に 機能喪失を 起こしたのが 夕方、6時 18分だと いうのが 私たちの 考えでした。

238ページから 239ページで、非凝縮性の 水素ガスが 入ったことに よって IC が 動かなくなるのでは ないかと いうことを 東電や 他に メーカーに 聞いていて、それに 対し 皆、起こると いっています。 東電も 今度の 最終報告では 実際に そういうことを いっています。

IC の 訓練施設が なく 何も 訓練されていない 中、そういう 状況で、われわれが ようやく 考えた ストーリーを 運転員が その場で 判断し、最善の 運転を することは ほとんど できないと 私たちは みています。


今回の 調査で 独自に 行なったもので ご説明したいのが 170ページから 177ページに わたる 図です。 原子炉格納容器の 中に 放射能が どれくらい 出たかを 測定する システムが ありますが、それを 最大限 使ってみようと いうのが この 図です。

原子炉の 中に あった 放射性物質が どの 時間に どういう レベルで 出てきているか。 その データを 使っていくと 原子炉の 損傷状態、あるいは 漏れ始めている ことが わかるのでは ないか。

原子炉の 圧力容器と 格納容器の 圧力が 等しくなると 圧力は バランスして いっしょに 変動します。 その時 あたりで 原子炉の 損傷が 起こったことが わかってきました。

原子炉から どういう 時間で どんな 状態で 放出していき、そこで どんな イベントが 起きたのかを 調べたのが これです。 171ページの これは モニタリングポストですね、それと 対応づけたと いうことです。 読んで いただければと 思います。

誤りが 2ヵ所、171ページの 図の キャプションですけど、X 133 は キセノンの 間違いですので Xe です。

もう 1ヵ所は 3号機の、178ページの 図 2.1.4-5 の ところの 中央の 下のほう、3月 13日の 12時 手前の 図の 中に 「原子炉圧力容器の 破壊」 と 書いてありますが、これを 削除していただきたい。 3号機は いつ 原子炉圧力容器が 破壊したか わからないと いうことです。

なぜ われわれが こういうことを したのか。

こういうことを 計算で やっているのが 東京電力の 事故シミュレーション解析、マープと いうもので やっているのですが、あちらこちらで 現象に 合わせようと している。 ですから 去年の 5月に 発表した ものと 今の ものとを 見ると ずいぶん よくなっているように 見えるのですが、いろいろ そのための 操作を している。 それが 最終的に 何を 目的と しているのかが わからない。

私たちは そういう 思弁的な 方法では なく、キャムズ・データという 放射線を カウントしているものが ありますから、炉心と 原子炉格納容器との 相互関係が みえてくるのでは ないか、そういうことで この 図を 出しております。


地震応答解析が ありますが、私たち 事故調グループの 中で 大きな 問題として 注目しているのは 津波と SBO (ステーション・ブラックアウト) の 関係です。

非常用発電機が 水没して ダメになったという 東電の 話は 受け入れやすいですけど、よく みると (海上) 1.5km 先に 波高計というのが ついております。 その時の 時間が、例えば 第2波は 一番 高くなるのですが、使われていて 当日の 午後 3時 35分、それを 東京電力は そのまま 発電所に 到達した 時間だと しています。

私たちは 波高計の 位置から みていくと 水没する 前に 壊れている、そういうものが あると 指摘させていただきました。 非常に 矛盾する。

したがって 特に 1号機の 1A という 非常用発電機が なぜ ダメに なったのかに 関しては、津波 到来前である 可能性が あり、その他に ついても その 可能性が あると いうことを かなり 詳しく 議論していますので、参考資料も 含めて ご覧ください。

も、もう イヤ ... oLr
(追記) ちょっと 訂正。