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日本の - 通信用の - 海底ケーブルは、明治5年 関門海峡において 初めて 敷設され、20年代後半 (<- 19世紀の終り) には 沖縄まで 延長されて、ほぼ全国を 網羅するまでになった。
伝導体に 銅線を使用する ケーブルは - その間には 同軸ケーブルの 採用も 含まれるが - 20世紀末までの 100年以上の 歴史を もっている。技術としての 安定性は 確立されていると 見てよい。
1990年以後、国の方針として 海底ケーブルは、順次 光ファイバーに変換されているが、時おり その断線が 報道されるように 今だ その技術は 安定しているとは 考えにくい。
インターネットの ADSL 路線の実施が 遅れた背景として、国が - というより KDD が - 光ケーブル網の 確立を 急いでいたことは、よく 知られている。
技術的な不安とは 別に、ここに 一つの疑問が ある。何故 インターネットに 光ファイバーのような「大量伝達方式」を 採用するのだろうか ?
近い将来、銅資源が 枯渇する というような話は 聞かない。
そして、インターネットを 利用した 商取引業務が 激増する可能性も - マスコミ等の 宣伝にも かかわらず - 大きいとは いえない。
(これには 流通の問題が かかわっている。日本のように 道路網を 中心とした 流通では、莫大な エネルギーを 無駄に 消費するのみで、その将来性は はっきりいって ゼロに等しい)
また、インターネットを利用する ユーザにとっても それほど 利得がある、とは 考えにくい。
(例えば、夜間の 特定時刻に 回線が混む という場合、その解決方法は 実は、光ファイバーへの変換とは あまり 関係がない。また、音声や画像ファイルの転送も - 初めに 考えられたほどには その速度も - ADSL でも 十分 実用に耐えられる レベル ? だと思う)
将来、国の機関や 特定の大企業が 膨大なデータを 送受信したいというのであれば、インターネットから 切り離して、自分たちだけで LAN なり WAN なりを 光ケーブルで 構築すれば 済むことだろう。
(そうでないと、たとえ パイプが大きくなったところで、これらの組織が その利便を 受けるだけで、ユーザにとっては 現状と変わらない、とも なりかねない)
光ケーブル網の 促進云々を 進める前に、これらのことを 解決しておかなければならないように思う。