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[原発震災]
福島第一原子力発電所の 事故から 1年に なる。 当時の 朝日新聞の 夕刊を 見ると、2011年 3月 12日から 16日までの 一面 見出しは、号外に 準じていて、黒地に 白抜きの 文字に なっている。
どんな 報道が されていたのか、書き留めておこう。
3月 12日 (土)

[福島原発放射能を 放出]

東京電力は 12日 朝、東日本大震災で 被害を 受けた 福島第一原子力発電所 (福島県 大熊町) で、放射性物質を 含む 空気を 大気中に 放出するため、弁を 開けた。 ...

福島第二原発 (同県 楢葉町富岡町) でも、原子炉の 容器内の 圧力を 制御できないため、1 〜 4号機の すべてで 放出の 準備に 入った。

東電によると、福島第一原発での 放出作業は、原子炉格納容器の 圧力が 上がりすぎたためだ。 同日 午前 4時すぎの 会見で、想定している 設計圧力 400キロパスカルに 対し、計測数値は 2.1倍の 840キロパスカルに 上がっていた。 ...

放出に 伴う 被曝量について、東電は 「発電所構内のうち 線量が 最も 大きい 場所で、放出開始から 終了までの 間に 64ミリシーベルトと 試算している。

3月 13日 (日)

[3号機も 冷却不全]

東日本大震災で 被害を 受けた 東京電力福島第一原子力発電所 3号機で 13日 朝、大量の 放射能漏れを 防ぐため、1号機に 続き、原子炉の 格納容器から 微量の 放射性物質を 含む 蒸気を 放出する 弁が 開けられた。 ...

1号機の 建屋では 12日 午後 3時半過ぎ、原子炉から 漏れ出した 水素が 原因と みられる 爆発も あった。 保安院によれば 建屋は 壊れたが、周辺の 放射線量などから、原子炉の 格納容器は 壊れておらず、ただちに 大量の 放射性物質が 外部に 漏れるようなことは ないという。

3月 14日 (月)

[3号機 水素爆発]

東日本大震災で 被害を 受けた 東京電力福島第一原子力発電所 (福島県 大熊町) の 3号機で 14日 午前 11時ごろ、大きな 爆発が 起きた。 経済産業省 原子力安全・保安院によると 水素爆発が 起きたことを 確認した。 保安院は、原子炉格納容器が 損傷した 可能性は 低いと みている。

3月 15日 (火)

[圧力抑制室 損傷か]

東日本大震災で 被害を 受けた 東京電力福島第一原子力発電所 (福島県 大熊町双葉町) の 2号機で 15日 午前 6時 14分ごろ、爆発音が あった。 経済産業省 原子力安全・保安院東京電力が 報告した。 格納容器に つながる 圧力抑制室 (サプレッションプール) が 損傷した 可能性が あり、濃度の 高い 放射性物質が 外部に 漏れ出した おそれが ある。 ...

定期検査のため、運転停止中の 福島第一原発 4号機で 午前 6時ごろ、大きな音が 発生した。 東京電力が 確認したところ、原子炉建屋の 5階 屋根付近に 損傷が みられた。

この日の 二面には、安斎育郎さんの 談話が 小さく 載っています。

今回の 事態で、福島原発付近での 放射線量が 1時間あたり 約1200マイクロシーベルトだったとき、約100キロ 離れた 女川原発付近での 観測値は 21マイクロシーベルトだった。 約120キロ 離れていても、60分の1にしか なっていないことを 考えると、放射性物質は 同心円状に 広がっているのでは なく、細い 雲状に 流れている 可能性が 強い。

この 場合、単に 遠くに 逃げるというのは 無駄が 多い。

放射性物質の 量・風向・風速によって、危険エリアが どのように 広がるか 予測することが できる。

この 予測される 通り道を 避けるという 現実的な 退避計画に 基づいた 指示が 必要だ。

3月 16日 (水)

[3号機から 白煙]

東日本大震災で 被害を 受けた 東京電力福島第一原発 3号機 (福島県 大熊町) で 16日 午前 8時半ごろ、白煙が 上がっているのが 確認された。 核燃料を 貯蔵する プールが 沸騰している 可能性が ある。

同日 朝には、原発付近では 高い 放射能が 観測されたが、2号機の 原子炉格納容器の 損傷による 可能性が あるという。

原発の 正門近くでは 午前 10時 40分ごろ、毎時 1万マイクロシーベルト (10ミリシーベルト) の 高い 放射線が 計測された。 ...

一方、東電によると、同原発 4号機では 16日 午前 5時 45分ごろ、建屋から 炎が 上がっているのが 確認された。

現場は、15日に 火災が 発生した 場所と 同じ 4号機の 建屋にある 再循環ポンプ付近。 東京電力は 15日、建物の 外から 見た限りでは 煙が 出ていなかったため 自然に 鎮火したと 発表していたが、建屋内で 燃え続けていた 可能性も ある。

東電 福島事務所によると、原発の 正門では 16日 午前 8時現在、毎時 628マイクロシーベルト福島市では 16日 午前 8時現在、毎時 20マイクロシーベルト放射線が 観測された。

次の 日から、見出しの 文字は 元に 戻り、朝日新聞を 含む 多くの マスメディアは、政府と 東京電力の 発表を いかに 正確に 伝えるか、それのみに 腐心していく ことになる ...