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[河田昌東] "子どもたちを 被曝から 守る 暮らし方" (2月 16日)
http://www.ustream.tv/recorded/20362195 (video - 60 min 14 sec)
http://www.ustream.tv/recorded/20363792 (video - 40 min 40 sec)
河田さんの 発言から 少しだけ pick up してみました。

微細土壌粒子除去

空から 放射能が 降ってきて 土壌に くっついたと いうことは、例えば 土を 球と 考えると、表面に (放射性物質が) くっついているわけですね。 だから 球の 直径と 表面積の 関係を 考えれば、細かい 粒子ほど うんと 濃度が 高い。 これは 実際、われわれが 須賀川という 所で 実験を やっていますけれども、非常に きれいな (相関) 関係が あります。

ということは 田んぼであれば、水を 張って かきまぜて、上に 浮く 沈まない ドロが あります。 あれを 除去すれば かなり 汚染は 減る。

それを 冬の間に 何回も やって、きれいに しようと。

そのかわり 除去したものは 川に 流せば、また 汚染が ひろがるわけですから、それで 何らかの、沈殿させるとか、吸着するとか、そういう 方法は 必要に なります。

腐葉土化による アンモニウム・イオンの 発生

それから もう一つ (コメが 汚染された) 大きな 原因だと 私が 思っているのは、水の 中の アンモニア濃度です。 これは 夏の間に 汚染した 落葉が 腐葉土化します、腐ってきますね。

そこから セシウムが 出てくることも あるのですが、同時に 腐ったとき アンモニアが 発生するんです。

この アンモニウム・イオンというのは、土壌に くっついた セシウムを もう一度 水に 溶かす 働きが あることが わかっています。

放射性セシウムと 人体への 影響

チェルノブイリで 経験しました こととして、ガン・白血病は たしかに 起こります。 しかし それは 全体の 一割以下に すぎません。

もっとも たくさん 起こるのは、心臓病とか 脳血管病、糖尿病 あるいは 免疫力低下といったような、一言で いえば 成人病な わけです。

(そして) セシウムは 心臓を まっ先に アタックすると いうことも わかっています。

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ガン・白血病だけを 問題に すると、その 部分が 抜けてしまうんですね。 ほんとうに 対策に ならないと 思うんです。

どうしても われわれは 特定の 原因と 特定の 病気を 結びつけたい。 水俣病有機水銀イタイイタイ病カドミウム、PCB とか。

ですから そう 思いたいんですけど、実は 放射能に 関しては それは 成り立たない。 放射能は 身体 全般の 老化に つながる。

むかしから 放射能の 影響は 加齢だと いわれてるんです。 年を 重ねる、速く。

自然放射線による 被曝が 1mSv/year とすると、ちょっと 抽象的というか 大ざっぱに いえば、5mSv なら 5年 はやく 年を とるという 感じなわけです。 加齢なんです。

Cs137 生物学的半減期 (ICRP)
1歳児 13日
5歳児 30日
10歳以上 90 〜 100日
Cs137 蓄積速度 (ICRP)
幼児 30Bq
子ども 53Bq
青年 117Bq
成人 143Bq (140Bq?)
平衡時の 蓄積量 (ICRP)
(1日 10Bq を 摂取)
乳幼児 (体重 10kg)
10Bq x 30 x 1/10 = 30Bq/kg
大人 (体重 50kg)
10Bq x 140 x 1/50 = 28Bq/kg

内部被曝の リスクの 2つの 考え方

政府とか 行政機関 あるいは お医者さんが 発表するとき、実際には WBC で ベクレルを 測定するんですね。 発表するときは 全部 シーベルトに 換算して 発表します。

その 換算式、これは Cs137 ですけど、実は ベクレル数としては 非常に 大きくても、シーベルトに 換算すると まったく 問題に ならない レベルに なってしまう。

例えば 1mSv。 今後、食品の 基準を 5分の1 以下にして (年間被曝量を) 1mSv にすると いってますけど、実は 1mSv は 76900Bq に 相当します、身体 全体です。

これが ICRP あるいは 政府が 公式に 発表するときの 根拠です。

それに 対して、ベラルーシの バンダジェフスキーという 研究者は、体重 1kg 当たり 50Bq を 超えると 危険だという 論文を いくつも 書いています。

50Bq 以上になれば 危険だと いうことは、体重 50kg とすれば 1mSv で みれば 76900Bq ですから、kg 当たりにすると 1538Bq にも なってしまう。

これは 非常に 大きな 考え方の ギャップです。 どちらを とれば いいのかと いうのは、はっきり いえば よく わからない。

安全側を とるとしたら、バンダジェフスキーの 説を とるのが いいかと 思います。

ICRP の 蓄積カーブから 計算して、毎日 10Bq ずつ 食べつづけると、平衡状態では だいたい 30Bq ぐらいに なります、おとなも 子どもも。 かろうじて バンダジェフスキーの (危険と する) 50Bq 以下には なると いうことです。