memorandum

[土壌中の 放射性セシウムの ふるまいについて]
外界に 放出された 放射性セシウムの 挙動については、地質学の 初歩的な 知識が 必要となる。
原子レベルで 見ると、セシウムの 最外殻 (原子核から 一番 外側にある エネルギー準位の 殻) に 含まれる 電子は 1個しか ない。
単独で 安定した 原子は すべて 最外殻に 8個の 電子を もち、また 他の 原子と 結合して 化合物を つくることが ない。 今回の 事故の 例で いえば、キセノンや クリプトンという 希ガスが そうだ。
もともと 原子の 電荷は 0、すなわち 中性だが、セシウムは 最外殻に 1個の 原子を もつので、イオン結合、つまり 別の 最外殻に 7個の 電子を もつ 原子に 電子を 渡して 安定化しようとする。
雨や 雪によって 表土に 落ちた セシウムは、イオン化 (+1 の 電荷を もつこと) し、土壌中の イオンと 結合して さまざまな 化合物に 変化をする。
イオン結合によって できた 化合物は もとの 化学的性質を 失い、あるものは 土壌中の 水分に 溶け込み、そうでないものは 土壌成分の 表面に 吸着する。
雨は 水以外に 二酸化炭素を 含むので わずかに 酸性であり、土壌成分と 結合した 化合物を 再び イオン化させる。
その 結果、一部の セシウムイオンは 土壌中の 水分へと 移り、これを くり返すことで、少しずつ 地下深くに 移動していく。
これで いいと 思うけど ...
(まちがってたら、指摘してください)
(追記) セシウムの 電子殻
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/2/2f/Electron_shell_055_Caesium.svg/558px-Electron_shell_055_Caesium.svg.png (画像ファイル)