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[折原浩] "2011年の 仕事・年次報告" (11年 12月 31日)
http://hwm5.gyao.ne.jp/hkorihara/nenjihoukoku2011.htm
原子力資料情報室 (CNIC) 共同代表、山口幸夫さんの 学生のときの エピソードです、

多分 1950年代の末、「原子力の 平和利用」 に かんする 日本学術会議公開討論会が 開かれ、(当時、湯川秀樹朝永振一郎坂田昌一氏らと ともに、理論物理学の 長老格で、阪大教授の) 伏見康治氏が、「廃棄物は どうするのですか」 という 一学生 山口氏の フロアからの 質問に、壇上で はたと 当惑し、一分間 絶句したあと、「それは 重要な ことだが、これまで 考えてこなかった、問題提起として 受け止めよう」 と 応答したことです。

この話に、筆者は、鋭い 質問を ストレートに 投げかけた 学生も 学生ながら、それに 正面から 対応しようと した (が ゆえに 絶句した) 伏見教授の ほうにも、「不都合な 事実」 を 指摘されても ごまかさない 「知的誠実性」 が 残されていた、と 評価したくなります。

もとより、かれらも また、「学者が ボヤボヤしているから 札束で 頬を 引っぱたいてやる」 と 言い放ったと いう 粗野な 政治家に 駆り立てられ、「平和的利用なら」 と 浮き足立った 事実を 忘れることは できません。