miscellanies
google で Ronda Hauben を 検索すると、Netizens に 関連して、公文俊平の名が 度々 でてくる。
この人物には 3つの顔が あるように 思う。
かつて 現代思潮社が ローザ・ルクセンブルグや トロツキーの著作を だしていた頃、一冊の レーニンの本が、対馬忠行の 解説を添えて 出版された。
- 「ブハーリン著 過渡期経済論」評註 (1967)
この本の 訳者が - それが ペンネームで ないとすれば - 公文俊平であり、彼の 唯一の訳書、ということに なる。
ブハーリンの訳者、救仁郷繁によると、「きわめて優れた、忠実な 訳業」(「過渡期経済論」あとがき) で あるらしい。
彼が - 本人だとして - この頃 なにに 関心を もっていたのかは 不明だが、東大在学中のことを ふり返った 一文が ある。
- http://www.can.or.jp/archives/articles/20030315-01/index.html
次が - あまり 知られることの ない - きわめて有能な 政財界の ブレーンとしての 顔である。
特に 中曽根政権時には、
繊維工業審委員、中小企業分野等調整審委員、運輸政策審委員、経済審議会計量委員など 各種審議会の委員を 兼任。
中曽根首相を囲む会合、アノン会 メンバー。また 佐藤誠三郎、香山健一らと ともに 高級料亭「ふくぶん」や 福田家、霞友会館などで、毎日のように 中曽根首相を囲み 会食、懇談。
小金井カントリー倶楽部などで 首相とともに ゴルフも。
首相の 私的諮問機関「高度情報社会に関する懇話会」の メンバーでもある。
「臨教審解体」(isbn:4900423165)
(p331-332)
という 多彩な活動を 行なっている。
これらの情報は - 当然の ことだが - net 上には 存在しない。彼の略歴中にも 記述されてはいない。
わずかに 大平政権時の 活動として、
が ある程度だ。
現在の顔は「高度情報化社会」の 推進役としての 公文俊平である。
「官民協働による」ネットワークの「インフラ構築・運用」を 推める CAN FORUM を 中心に 活動している。
また、東大退官後は 新潟の 国際大学と 多摩大学の 教授を 兼任。
少し 驚いたが、本年度「オープンソースを学ぶ」を その開校の 標語として掲げた 神戸情報大学院大学に、講師として 招かれていた。
- http://www.kic.ac.jp/professors/ken_kumon/index.html
さらに - 参考までに 記すと - ネットワーク関連会社の 顧問・相談役として、彼の名が みえる。
非常に 活動的な人物であることは 間違いないようだ。
ただし、ネット市民を 提唱した Hauben と、現在 "生産性本部・情報化国民会議"の 一員でもある 公文俊平とでは、その network への とり組み方には、おそらく 相当な 落差があるように 考えられる。
(追記) 生産性本部のほうは、2008年現在 名簿から 外れたようです。